船内2泊の長距離航路!
少し前の話(2024年3月)になりますが呑み鉄たこちゃん夫婦は太平洋フェリー「きそ」に乗船して苫小牧から名古屋までの船旅を楽しみました!
名古屋に何をしにいく訳でもなく、単に2泊3日の船旅を楽しむのが目的です。
国内のフェリーで船内で2泊する航路は
- 太平洋フェリーの苫小牧~仙台~名古屋
- 新日本海フェリーの苫小牧東~秋田~新潟~敦賀(南向きのみ)
- オーシャン東九フェリーの東京~徳島~北九州
の3航路です。若い頃に大阪から沖縄まで「クルーズフェリー飛龍」という船で2泊しましたが、その航路は廃止されています。
苫小牧港までは特急列車で!
札幌駅から16時3分発の特急「すずらん8号」に乗車!
苫小牧港へは北海道中央バスの「高速とまこまい号」なら乗り換えなしで安いのは承知していますが、バスの席は狭いので相席だったり前席からリクライニングされると2時間は辛いし、トイレの心配があります。列車の方が多少高くても合理的だと思います。
指定席がえきねっとの「トクだ値」で前日までの予約で35%OFF、2180円でした。コンセント付きの4号車を選択。数人しか乗車しておらず、特急列車を選択して本当に良かったと思える’快適な移動時間’を過ごせました。
巷では「えきねっと」への批判が目立ちますが、単純な区間を予約するのはスマホが得意ではない呑み鉄たこちゃんでも簡単に利用できて安くなるので活用しています。ただ、途中下車や乗り換えするような複雑な経路になると使いにくいのは否定できませんね。
苫小牧駅へ到着!
幸い、駅前にタクシーが待機していてすぐに乗れました。最近はタクシー不足なので駅からタクシー前提の余裕のないプランは組めなくなりました。
苫小牧港へ到着!15時に札幌を出た中央バスがちょうど到着していました。タクシーにすぐ乗れたというのもありますが、特急列車だとバスより1時間も早いということになりますね。
苫小牧港で「搭乗」手続き
太平洋フェリーでは「乗船」手続きとは呼ばず、「搭乗」手続きと呼ぶようです。自動チェックイン機のようなものはなく窓口ですが、ネットで乗船名簿を登録していたので迅速に発券されました。
チケットは「乗船券」ではなく「搭乗券」
部屋のカードキーも窓口で渡されました。
苫小牧のターミナルには大きめの売店があり、お土産やコンビニ商品も販売しているので便利です。
とまチョップ
少し時間があったので外に出て船の写真を撮りました。
乗用車の待機場所から船の写真を撮れました。乗用車の乗客がターミナルまで歩く場所なので船に近付いても係員から怒られることはありませんでした。
17時30分から乗船開始。こちらは「搭乗」ではなく「乗船」でした。
1等和洋室のお部屋紹介!
今回選んだお部屋は1等和洋室。カードキーを地上の窓口で受け取っていたので、船内に入ったら受付なしでそのままお部屋へ直行しました。
ドアを開けた景色がこちら!
パンフレットで使うような角度で!
ちなみにベッドの幅が狭いのでお子さんとの添い寝は難しそうです。
窓側の小上がり。この部屋の定員は3人なので3人目はソファーのマットを広げて寝ることになります。
3人目への割引はなく、貸切料金がかからないA期間なら、2人でこの部屋を予約してもう1人は1等インサイドとかを別に予約したほうが安くて快適だと思います。
窓側から入口やシャワー室方向を見た写真はこちらです。
お茶は粉末でした。
ティッシュペーパーとエチケット袋、ご案内冊子など。ティッシュは残りが少なくなっていましたが、なくなったら受付に言えば新しいものを頂けました。
空の冷蔵庫。懐かしのNational製。
共用のサンダル。これは・・・!
気になる方は使い捨てスリッパを持ってくるか売店で購入しましょう!
クローゼット。バスタオル、ファイスタオル、ナイトウエア―はここに用意されていました。2泊の乗船でもタオルや歯ブラシ等の追加はありません。
シャワー室の全景です。
トイレは温水洗浄便座ではないので気になる方は注意!便座も冷たいです。トイレットペーパーの位置が変なので不自然な姿勢になります。
ドライヤーは壁に据え付けられていて風量が頼りないので過度な期待は禁物です。
歯ブラシは2本。
「1等」ですが「特等」と言われても遜色ない、快適なお部屋です。「きそ」は2005年就航なのですが、当時は1等なのにお部屋にシャワーや冷蔵庫が付いていて凄い進化したと驚いたものです。
特等、1等、2等と、船らしい呼称も個人的にはお気に入り!特等はバストイレ付き個室、1等はリーズナブルな個室、2等は相部屋って感じで部屋のグレードがだいたい想像つくじゃないですか!
最近の他社でよくあるカタカナの部屋名称は会社によって価値観がバラバラでどの部屋が上の部屋なのか下の部屋なのか複雑すぎて覚えきれません。例えばA社の「スタンダード」が大部屋の旧2等なのに、B社の「スタンダード」は旧1等の個室だったりして混乱します。
国際線航空機のF→C→Yのように共通の呼称だったらわかりやすいと思うのですが・・・
太平洋フェリーさんにはいつまでも船らしい等級の呼称を残してほしいと希望します!
2人なら1等和洋室一択です!
呑み鉄たこちゃんは「2人」で太平洋フェリーに乗船するなら1等和洋室一択だと思っています。スイートや特等などのお部屋より、1等和洋室の方がコスパが良く快適であると考えます。
理由①
ロイヤルスイート、スイート、セミスイートのお部屋は豪華ですが、船の最前部にあるので揺れが大きいのです。揺れている日に前方と中央で比べてみたらその差を実感できると思います。特に前から波を受けて叩きながら航海する日は顕著です。
特等和室、1等和室も船の最前部にあるので同じです。
瀬戸内海航路でしたら揺れの心配は少なく、前方の客室はエンジンの騒音、振動が少なく快適なのですが、外洋を航海する場合は揺れる可能性がまあまあ高いので呑み鉄たこちゃんは前方のお部屋は予報が出て揺れないという自信がある時以外は選択しません。
理由②
特等洋室は窓側のソファーベッドの使い勝手が悪いです。2人で利用してお部屋で飲食する時にテーブルがないので飲食物の置き場に困るんです。そして窓に背を向けて座る。まるで通勤電車のロングシートのようですね(笑)
これが2人分の椅子とテーブルだったら最高なのに????3人でこの部屋を利用するグループなんて多くはないと思いますが、本当に残念です。
特等洋室と1等和洋室の設備の差は
- バスタブがある。
- 温水洗浄便座が付いている。
- 髭剃りが付いている。
程度です。
窓側が小上がりになっていてお部屋での飲食にも快適な1等和洋室の方が良いと自信を持ってお勧めします!(脚や膝が悪くて椅子の方が良い場合や温水洗浄便座がお好みな方へは特等洋室をお勧めします。)
「2人なら運賃同額でも特等洋室より1等和洋室」って思います!
ただ、太平洋フェリーでは個室の定員の半分以上でないと予約できないルールがあるので、例えば定員3人の1等和洋室は貸切料金不要なA期間でも2人以上でないと予約できません。(裏技ですが出港後に空室があり船内で差額を払って等級変更する場合は1人でも1等和洋室を利用できる場合があります。)
一方、特等やスイート系列で定員2~3人だとA期間なら1人でも貸切料金なしで予約できるので1人の場合は特等だと思います。
部屋指定のコツ、陸地側&後方を選べ!
太平洋フェリーでは予約時に部屋位置の指定が可能です。(下記画面)
特等洋室や1等和洋室は船の前方から中央にかけてお部屋が並んでいますが、揺れが少ないようできるだけ船首から遠く、かつ携帯電話の電波が入りやすい陸地側のお部屋を選択することを強くお勧めします。陸地側の部屋と反対側の部屋では携帯電話の電波の入り方が全く異なりますよ。
皆さまのお部屋選択の情報となれば幸いに思います。
次回へ続く