駅の放送で3/12ダイヤ改正と言うのを聞いて帰りに書店で紙の時刻表を買ってきた。全国版の大型時刻表を、春のダイヤ改正の時期に買い、大きな改正がない限り1年間使用するのが毎年の恒例である。
よく「紙の時刻表なんてわざわざお金を出して買わなくても・・・検索で十分でしょ?」と言われるが、紙の時刻表には検索ではわからない、大切な情報が詰まっている。
試しに地元でよく使う路線で乗り換え検索をしてみて欲しい。「え?」と思うような非効率的な乗り換えが表示されることが多い。そして、それを信じて移動する人が多いことに、少年の頃から紙の時刻表に親しんできた者として違和感を感じる。
紙の時刻表を開けば、自分が乗ろうと考えた列車の前後に、どのような列車が走っているかが一目でわかる。例えばもう少し早く駅に行けば、停車駅の少ないより便利な列車があるから、もう少し早くしよう!とか、この列車は遠方から来る列車から接続していて混雑しそうだから1本ずらそうとか、紙の時刻表には検索ではわかり得ない貴重な情報が詰まっている。
乗る列車を決めるのは単に検索で時刻だけではなく、紙の時刻表のページ全体を見て、読み込むことでより快適で効率的な移動ができるのである。そう、時刻表は見るのではなく読むものである。
1年間使った昨年の時刻表と、新たに買ってきた時刻表を並べて、古い時刻表に別れを告げる。1年間使い込んでいるので、よく使うページには癖がついてすぐに開ける状態でボロボロであるが愛着もある。
1年間ありがとう!という思いを馳せながら、明日から新たな時刻表へのバトンタッチである。