2社が競合する青函航路
「TOHOKU EMOTION」の乗り鉄を楽しんだ呑み鉄たこちゃんは北海道へ帰宅するのですが、シルバーフェリーで真っすぐ帰るのではなく2024年1月に就航したばかりの青函フェリーの新造船「はやぶさⅢ」に乗船しました。
実は津軽海峡フェリーの新航路である青森→室蘭行きに乗りたかったのですが、入渠で長期運休していたため利用できませんでした。
青森~函館間のフェリー航路は2社が競合していて、船内サービスや運賃が大きく異なるのでよく調べて目的に合う会社を選択することを強くお勧めします。
①津軽海峡フェリー
船内には売店があり、短距離の航路ながらバス、トイレ付きの豪華な個室も備わります。フルサービスの一般的なフェリーです。
運賃は青函フェリーと比較するとやや高い場合が多いです。大人数で乗用車を利用する場合は安くなることも・・・!
- 旅客2860円~ 乗用車19760円~
- ネット予約限定のスーパー海割(乗用車)13000円
- ネット予約限定の海割ウォーク2380円(旅客)
(2024年4月現在、割引には制限事項があります。)
https://www.tsugarukaikyo.co.jp/
②青函フェリー
以前は貨物車両を対象としていて旅客は乗船できませんでしたが、現在は一般の旅客輸送も行っていてます。
サービスは最小限ですが津軽海峡フェリーよりも運賃が安い場合が多いのが特徴です。
- 旅客2200円~ 5m乗用車17500円~
- WEB予約割12300円(5m乗用車) 1800円(旅客)
(2024年4月現在、割引には制限事項があります。)
フェリーは北海道新幹線よりも安価!
青森~函館間を鉄道で移動する場合、北海道新幹線の開業により従来の在来線特急「白鳥」よりも大幅に値上げされました。
青森~函館間を新幹線の特定特急券(指定席の空席に着席可)で移動すると8480円。えきねっとのトクだ値だと2週間前の予約で4500円というものはありますが、こちらは新幹線のみの価格なので青森~新青森と新函館~函館の運賃が別になり、合計5130円になります。
所要時間が2時間弱と少し短くはなりましたが、青函トンネルの速度制限が厳しいのと、新青森と新函館のアクセスで乗り換えが必要で、新幹線で高くなった割に時間がかかるとあまり評判は良くないようです。
新幹線開業後、フェリーの利用者が増えたそうで、地方での整備新幹線開業後に高額になった新幹線を敬遠して高速バスの利用者が増えるのと同じような現象が起きています。
価格だけの問題でなく、
- 「かつて青函連絡船が往来していた津軽海峡を船で渡りたい!」
- 「新幹線はトンネルばかりで景色が楽しめない!」
のような船に乗ることを旅の一単位としたニーズもあるのではないかと考えます。
青森港へは便利な定額タクシーで!
東横INNからみた新青森駅
ホテルからフェリーターミナルまでは青函フェリーと提携している定額タクシー「青森タクシー」さんを利用しました。
わずか1360円の定額タクシーなのですが、事前に電話予約ができて指定した時間にホテル前で待機して頂きました。
近年、ドライバー不足の影響で旅先でタクシーが捕まらなくて苦労することが増えてきましたが、近距離にもかかわらず予約に対応して頂き、本当に便利で感謝でしかありません。
【函館・定額タクシー】「青函フェリーdeお気軽タクシー」2022年11月5日(土)スタート | お知らせ |北海道(函館)と東北(青森)を結ぶ最多運航便数No.1フェリー!
フェリーターミナルで乗船名簿を記載して窓口で手続き。
青函フェリーは電話で予約のうえ、公式サイトのクーポンを提示すると割引になります!
ネット予約よりも若干高いのですが、事前の入金が不要なクーポンの方が安全だと考えます。僅かな差額のためにキャンセル料のリスクを負うのは得策ではありません。
窓口では
- 乗船は出港20分前の7時50分からであること
- 船へは駐車場を決して横切らずに指定された歩道を歩くこと
- 下船は車両の後なので指示があるまで勝手に車両甲板へ降りないよう
用紙と共に丁寧な説明を受けました。
ターミナルの隣にコンビニがあったので朝食を購入しました。
ピカピカの「はやぶさⅢ」へ乗船!
出港20分前に放送が入り、船のそばまで歩いて移動しました。
青函フェリーには旅客用のボーディングブリッジやタラップはなく、旅客のみの乗船でも車両甲板から乗下船します。珍しい体験ができると思えば楽しいもの?
係員の方からは階段を案内されました。
船尾の入口からは距離がありますが、船体中央付近にエレベーターもありますのでご安心ください。
意外?充実した船内設備
船内の客室や公共の設備を紹介していきます。まずは船内の案内図です。
エントランスホール
モニターには船位が表示されています。
青函フェリーの大きな特徴は、客室担当の船員が乗務していない点です。船員さんは運航要員のみなので、航海中にどうしても緊急の用事がある場合は船内電話で操舵室へ連絡して対応してもらうことになります。
この点は青函フェリーを利用する場合は強く認識しておく必要があり、フルサービスのフェリーを希望する場合は津軽海峡フェリーの方がいいでしょう。
提携しているタクシーを呼ぶ無料の電話が用意されています。
自動販売機
エントランスの階段の裏側に自動販売機があります。
ソフトドリンクのみでアルコールの販売はありません。
その他、カップヌードル230円の他、長期保存のパン140円やお菓子の販売もありました。忙しくて食事を買えずに乗船しても何とかお腹を満たすことができる最低限の品揃えですが、ありがたい配慮だと思います。
バリアフリー客席と軽食コーナー
エントランス後方にバリアフリーの椅子席と窓側にカウンター式の軽食コーナーが設置されています。
電子レンジと給湯機も!
シャワールーム
男女別でシャワーがあり無料で利用できます。シャンプーやタオル等の備付けはありません。まだ船が新しいので清潔です。
洗濯機を設置できそうな空間がありました。
ちなみにこちらは女性用のトイレとシャワー室です。写真で見る感じでは男性用より少し広いけどシャワーと脱衣スペースの境が扉ではなくシャワーカーテンなようで、少し構造に違いがあるようです。(呑み鉄たこちゃん妻撮影)
次回へ続く