JR北海道運賃改定
JR北海道では2025年4月1日に運賃改定が行われ、例えば札幌~新千歳空港間が従来1150円だったのが1280円と80円値上げになりました。
経営が苦しいJR北海道としてはやむを得ないとは思いますが、2019年にも値上げがあったばかりで利用者側としては苦しいのが本音です。
実は3月31日までにきっぷを購入したら、4月以降でも3月までの旧運賃で乗車できることは鉄道ファンのみならず、意外に広く知られていて、特に定期券や回数券を買う人で窓口が混雑するのは値上げ前の風物詩です。但し、JR北海道では普通回数券の発売が終了しています。
この「技」は定期券や回数券でなくても普通の(近距離の)乗車券でも可能です。
みどりの窓口では1回だけ変更可能!
駅のみどりの窓口では
①近距離の乗車券も含めて1か月先までのきっぷを買えます。
②買ったきっぷは1回だけ乗車変更ができます。
例えば3月31日に
4月30日乗車の札幌→桑園の乗車券(200円)を購入しておき、
4月30日に駅のみどりの窓口で5月30日の小樽→札幌の乗車券(750円)へ乗車変更したら3月31日までの旧運賃のまま乗車できます。この時窓口で差額550円を支払います。新運賃は800円なので50円の節約です。
日付や区間はもちろん、片道の乗車券を往復に変更したり、その逆も可能です。変更後の金額が安くなる場合は返金されます。
但し、4月30日に乗車変更した後は変更できなくなる(乗車変更は1回のみ)のでその後予定が変わってしまったら手数料を払って払い戻すしかなく、節約できる金額の割にリスクが高いと言えます。よほど確定した用事でない限りは4月30日の乗車券を乗る直前に前倒しで変更する4月中の利用に留めておいたほうが無難と感じました。
「えきねっと」は何度でも変更可能!
いっぽう、JR東日本のネット予約サイトである「えきねっと」でも乗車券のみの購入ができます。
「えきねっと特典」が適用されるJR東日本、JR北海道エリアでは最初に購入した乗車日から3か月後まで何度でも区間、日付の変更ができるのですが、「えきねっと」を利用した場合、値上げの扱いがどうなるか?を試してみました。
3月31日に4月分を購入しておけば、1回は旧運賃のまま変更できるのは確実でしたが、4月以降に操作する2回目以降の変更がどうなるか自信がなかったのですが、2回目以降の変更であっても3月までの旧運賃のまま何度でも変更できました。
3月31日購入で何度か変更して6月に乗車したきっぷがこちらです。右上に原券は3月31日という印字があるのが普段と異なる点です。
これを活用したら、3月31日に4月30日分を購入し、「えきねっと」で変更を繰り返せば7月30日乗車分までは3月までの旧運賃で乗車できます。
何度か「えきねっと」で変更した乗車券ですが、「乗変」が印字されていないので、変更を繰り返して7月30日に紙のきっぷを発券して窓口へ持って行けば8月30日まで変更できるような気もしますが、これは不明です。
ここで私が失敗したケースですが・・・
「えきねっと」では往復で購入することが可能なのですが、「えきねっと」サイト上で変更ができなくなるのを知らず、一旦発券後窓口で変更する必要があり、恥ずかしい思いをしました。
規則的には全く問題のない正しい変更なのですが駅員さんによっては「鉄道マニアが小細工をしやがって」と快く思われないケースもあるかと思います。駅によっては4月からの新運賃との差額を請求され、こちらから旧運賃での変更になる旨を指摘したケースもありました。(なので10時打ちをお願いする近所の駅での変更はできるだけ避けました。)
また、一旦紙のきっぷを発券してしまうと1回しか変更できなくなるので5月30日までしか変更できなくなりました。
往復で買うと払戻の手数料が1回分で良いというメリットもありますが、「えきねっと」では面倒でも片道ずつ仕込んでおけばより有効に活用できたと感じました。
まとめ:「えきねっと」なら旧運賃で3か月変更可能
2025年4月に実施されたJR北海道の運賃改定では「えきねっと」で3月31日までに乗車券を購入しておけば3月までの旧運賃のまま何度でも3か月以内の日付と区間が変更できました。
近距離乗車券で数十円節約するのは「お得に購入した」という自己満足が目的なのですが、スーパーで行列に並んだり遠くまで出かけて数十円節約するよりは簡単にできる節約だと思います。
2026年にはJR東日本も運賃改定が予定されています。今後「えきねっと」の仕様が変更される可能性もありますが、今回の状況が参考になれば幸いです。