人気の大阪難波行きで「あをによし」乗車
2022年4月にデビューした近鉄の観光特急「あをによし」は運行開始から半年以上たってもいまだに高い人気があります。
基本的には木曜日以外は平日でも運行されています。大阪難波を朝出発、奈良経由で京都まで運行され、昼間に京都~奈良間を2往復、最後の便が夕刻、京都から奈良経由で大阪難波まで運行されています。(2022年12月17日より昼間の京都~奈良間が3往復に増便されてダイヤ改正が行われます。)
その中でも特に人気なのが大阪難波から奈良経由の京都行きとその逆である京都発奈良経由の大阪難波行きです。
昼間の奈良~京都間のみのダイヤだと乗車時間が34~35分程度と短いのですが、朝夕の大阪難波発着だと1時間20分前後となり、より長く車内を楽しむことができます。
誰もが同じことを考えるからか、大阪難波発着はなかなか競争率が高いのですが、幸い予約することができました。
お勧めは京都発→大阪難波行き!
呑み鉄たこちゃんは京都発の近鉄奈良経由大阪難波行きに乗車!これは「しまかぜ」でも紹介しましたが、大阪難波駅は過密なため観光特急といえども早めに入線させてゆっくりと乗客を迎える時間的余裕がありません。
京都発だと時間に余裕があるので乗る前に列車を撮影できるのです。又、大阪難波は地下ですが、京都は地上ホームなので明るいので撮影もやり易いかと思います。
驚いたのがピカピカに磨かれた紫色の車体です。綺麗すぎて油断すると自分の姿が車体に反射して映り込んでしまいます。
「あをによし」の車内を紹介します!
折り返しとなる近鉄奈良からの「あをによし」の到着は14時45分。すぐに車内清掃が行われましたがドアが開いたのは隣から15時10分発の橿原神宮前行きの特急が発車した後でした。誤乗を防ぐ意味もあるのかも知れません。
例によって乗車口の先頭に並んで誰もいない車内を撮影!
ツインシート
ツインシートの全景です。ツインシートはおひとりさまでも子供の特急券を買うことで乗車できるルールになっています。(「あをによし」ツイン限定ルール)
A、B席は普通の向かい合わせ。
C,D席は窓を向いた独特な座席配置で景色を見やすい!こちら側の方が景色が良いとされています。呑み鉄たこちゃんは今回はこちらを利用しました。
座席にはコンセント完備です。
頭上に荷物棚はありますが、車端には荷物置き場もありました。
サロンシート
2号車のサロンシートです。公式ルールでは3人以上から利用できるそうです。(3人の場合は3人分の特急券で相席なし)こちらの人気はかなり高いようです。
限りなく個室に近い席なので、1室単位でもっと高く販売してもいいような気がします。
通路は寝台列車のような雰囲気です。
「あをによし」の座席は特急列車でありながら回転式のリクライニングシートではなく、全て固定された席となっています。これは大阪難波発着の便だと近鉄奈良で列車の進行方向が変わるため、座席の回転をしなくても良いようにする為だそうです。
販売カウンター
2号車には販売カウンターがあり車内販売が営業していました。正倉院をイメージしたカウンターです。
洗面所
洗面所も陶器で素敵な雰囲気でした。近鉄特急でおなじみの紙おしぼりも用意されていました。
もっと乗っていたい!あっという間の乗車
「あをによし」運行区間の中でも長く乗れる京都~大阪難波行きで乗車したのですが、それでも15時20分発、後の予定の都合で大阪難波まで乗らずに1つ手前の大阪上本町で降りたので16時36分着と1時間16分しかありません。車内でのんびりお弁当を食べるような余裕はありません。
発車直後は多くの人が2号車の販売カウンターを目指します!
皆、考えることは同じです。時間を空けて行ったほうが並ぶ時間が少なくなるのはわかってはいますが、乗車時間が長くなく、早くビールが飲みたいので列に並びました。
乗車時間が短いのでお弁当や軽食はありません。スイーツが中心なようです。
販売カウンターに近鉄でおなじみの記念乗車証があります!遠方に住んでいたら人気の観光特急の予約はネット予約一択なので紙の特急券に替わる貴重な乗車記念品です。
クラフトビール(生)の「IPA」と「STOUT」(各600円)を購入。クラフトビールの銘柄は季節によって変化するとの事です。
しばらく走ると郊外の風景に!
「音鉄」ではないので詳しくはわかりませんが、「あをによし」は古い車両の改造なので独特なモーター音がしますね。
平城宮跡を通過。観光案内の放送が流れました。
近鉄奈良に15時56分着。京都からわずか36分後でした。ここで進行方向が変わるので6分停車して16時02分発です。
ある程度、降りる人が居て乗ってくる人も居て乗客が入れ替わりました。大阪方面まで乗るので気持ちにゆとりがありましたが、正直、京都~奈良間だと販売カウンターや車内を楽しむ時間的余裕が全くありませんね。
京都~奈良間で乗るなら往復乗車した方がいいかも知れません。
新生駒トンネルを出ると夕陽と大阪平野の絶景が!
降りてきた生駒山地を振り返ります。
通勤通学の帰りの人達で混雑するなか、あっという間に大阪上本町に到着しました。
まとめ:「あをによし」は快適な観光特急!
人気の高い「あをによし」で京都→大阪上本町間を乗り鉄してきました。
あらかじめ覚悟はしていましたが、長く乗れる筈の大阪難波発着便であっても、時間が短く車内で飲食しながらゆっくりする時間的余裕がありません。車窓の案内は平城宮跡のみで他に特別なイベントがある訳ではありませんでした。
近鉄ではこれらの列車を「観光特急」と呼んでいます。列車に乗る事だけが目的ではなく、あくまでも奈良や京都へ観光へ行く時の移動手段として付加価値を付けた特急列車ということなのだと思います。
とはいっても長く乗っていたいと思える素敵な車両なので、移動のためだけではなく、線路容量に余裕のある路線で時間をかけてゆっくり食事ができるような企画があったら嬉しいなぁ・・・と妄想します。
車内販売が絶滅の危機にあるような時代なのに、近鉄では次々に車内販売がある楽しめる列車を企画しており、最近は近鉄に興味が沸いてきたところです。
皆さまも、奈良や京都への観光に、また「あをによし」に乗る為に、利用してみてはいかがでしょうか?