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うさぎと毒ガスの大久野島へ
瀬戸内の軍艦島と呼ばれる契島を過ぎるとすぐに大久野島です。大久野島は旧日本軍が毒ガスを製造していて地図から消された島として有名で、近年はうさぎが居る島として人気です。
大久野島では散策時間が30分あります。下蒲刈島と同様に、再乗船は出港10分前までできません。
桜が見頃で綺麗でした!
うさぎの島という事で、下船したら奈良公園の鹿のようにうさぎが沢山いるのかと思いきや、歩きながら探してやっと見つける感じでした。下船前に船内で「うさぎのエサ」を100円で販売していましたが、買った人はガッカリしたかも知れません。SEA SPICAガイドのお姉さんいわく、沢山出てくる日とそうでない日があるそうで、こればかりは運のようです。地面の色と同化してよ~く探さないとわかりません!
近くには毒ガスの資料館もありました。有料だし、時間もないのでパス!
大久野島での30分は桜が見頃だったこともありあっという間に過ぎてしまいました。
生口島瀬戸田港へ寄港
大久野島を12時30分に出港するとわずか15分で12時45分に生口島(いくちしま)瀬戸田(せとだ)港へ寄港しました。ここで下船して観光することもでき、観光したあと他社の高速船で三原へ行くプランや、名物のたこ料理を食べるプランも販売されています。
数名の方が瀬戸田港で下船し、すぐに出港しました。
生口島と高根(こうね)島にかかる高根大橋です。
最終港、三原へ!
瀬戸田港から三原港へはわずか25分。生口島にはフェリーの建造で実績のある内海造船のドックがあります。前に乗船した「クイーンコーラルクロス」も内海造船で建造されました。アパートとマンションのような建物は内海造船の宿泊施設のようです。
SEA SPICAは減速して内海造船のドックに少し寄せてくれました!ドックでは宇和島運輸の新造船が建造中でした。港ではそこそこ大きく見える宇和島運輸のフェリーが、回りに大きな船がいるので小さく見えるのが不思議ですね。
ほぼ定刻の13時10分、無事に三原港へ到着!
三原港では折り返し、広島向け西向きコースとして出港するSEA SPICAをお客さん達が待っていました。わずか20分後、13時30分に出港なので船内の清掃が大忙しでしょう。
三原港のターミナルはこれぞ「昭和の雰囲気」といえるものでした。
まとめ!海の定期観光バス「SEA SPICA」
4回にわたって瀬戸内海汽船'SEA SPICA'東向きの航海の様子をお伝えしました。
当日は天気が最高によかった事と、乗船客が多すぎず、少なすぎず(船社さんからしたら少ないのだとは思いますが・・・)「密」になることもなく、寂しすぎることもなく最高の船旅を満喫できたと思います。SEA SPICA船内ではガイドのお姉さんがマイクでほぼ連続して見所の説明をしてくれたので退屈することなく、むしろ忙しいと感じる程、充実した時間を過ごせたと思います。感想としては「定期観光バス」(死語?)の船バージョンとでもいいましょうか?
利用してみて思った改善点ですが、
・広島発の時間が早いのは復路に明るい時間帯に戻るためにダイヤに苦心した結果とは想像しますが、広島駅からのアクセスについて送迎バス等を検討して頂けたらより魅力的になると思います。JRバスが接続しているのなら接続を保証する旨の案内と、乗船前にちょっとだけ写真撮影できる程度の余裕が欲しいと思います。
・座席指定や要望ができないのは乗客数に応じて最適な席割をしたいという船社さん側の意図は十分に理解できるのですが、利用する側は「詰められるのではないか?」と不安になるものです。コロナ禍で他人と密着して長時間座るのは抵抗がある人も多いかと思うので、フィジカルディスタンスを配慮した席割(中央の席は空ける等)を行う旨の案内が欲しいと考えます。
・東向きのオプション弁当について公式サイトにメニューや写真等の案内が欲しいと思いました。
大満足な時間を過ごすことができたので機会を見つけて「西向き」のコースでリピートしたいと思います。
この記事を見た方が1人でも多くSEA SPICAの船旅を楽しむきっかけとなると嬉しく思います。
etSETOra乗車記へ続く