この記事の続きです。
博多港国際ターミナルを出港!
QUEEN BEETLEが博多港を出港すると、早速船内のモニターで安全ビデオが放映されました。航空会社をかなり意識して面白くすることで「見てもらおう!」という意欲を感じるもので興味深く見ることができました。
この「子ども船長」は日本語だけでなく韓国語もしゃべれます!
この後は観光協会?の方が遊覧の見所の放送をしてくれましたが、呑み鉄たこちゃん夫婦は出港したら早速飲酒です!
ビジネスクラス後方のKIOSKで買ったのは
- 生ビール大500円
- ナポリタン750円
- ポテから600円
ところが困ったことにビジネスクラスの開放的なタイプBの席ではテーブルが小さくて飲食物の置き場に困りました。船が変針して傾いた際、食器類を床に落としてしまいました。食べ終わった後でよかった・・・
飲食するならタイプAの席に大きなテーブルがありますし、前方の展望席で食べればよかったと思いました。船が曲がるときは意外に傾くので注意が必要です。
まさかの30分遅延!120分クルーズに
飲食していたらあっという間に折り返しでした。反転すると前方に九州郵船「フェリーちくし」の姿が・・・
博多港13時25分着の便です。それにしても近い?
追い越すのだろうと思ったらまさかの減速・・・?
「フェリーちくし」が遅れていて仕方なく減速して後をついていったようです。結局、博多港に着いて下船できたのは定刻よりも30分遅れの14時15分頃でした。
遊覧に乗船して下船後にタイトな予定がある人はほぼいないと思われ、ほとんどの乗客にとっては長く乗船出来てラッキー!な感じだったのではないでしょうか?焦っている人の姿は皆無で、皆さん思い思いに楽しんでいた様子でした。
実は呑み鉄たこちゃんは下船後、博多駅14時35分発の「ゆふいんの森5号」に乗る予定だったのでかなり焦りました。(そのせいで心の余裕がなくなり写真が撮れていません。)
下船して国際ターミナルにタクシーが待機していたら14時44分発の九州新幹線で久留米まで追いかければ乗れるかも?と期待もしましたが、タクシーは1台も待機しておらず、「ゆふいんの森」への乗車は中止、仕方なく「ソニック」で大分へ向かいました。
遅延というハプニングは起きましたが、本来は韓国へ行かないと乗れない珍しい船に乗ることができて大満足でした!
QUEEN BEETLE、実はパナマ船籍?
最後に、このQUEEN BEETLEはJR九州高速船という日本の会社が運航する船舶なのですが、船籍がパナマになっている事に少し触れようと思います。
デッキにある救命浮環(きゅうめいふかん=浮き輪)の船名は「クイーンビートル」ではなく「QUEEN BEETLE」、そしてその下に記載されている船籍港は「博多」ではなく「PANAMA」です。船尾に揚がっている国旗は日の丸ではなくパナマ国旗です。
そう、QUEEN BEETLEは中学校の社会科で習った「便宜置籍船(べんぎちせきせん)」なのです。税金や船員の人件費を節約するために外国に籍を置く船のことでパナマの他にリベリアが有名です。
そして決定的なのが入港前にブリッジ上のマストに日本国旗が!これは船が外国の港に入港する際、相手国に敬意を示すための世界共通のならわしです。
反日な国の船でも日本に入港するときはちゃんと揚げています。これを揚げる日本人船員さんの気持ちはどうなんでしょうね?
本来、外国籍の船は国内の企業を保護するために船舶法という法律で国内のみの輸送はできないことになっています。(カボタージュ規制といいます。)
ところがQUEEN BEETLEは外国籍の船であるにもかかわらず、国土交通省から特例を受けて出発地に戻る「遊覧」限定で運航を行っています。これについては船員の組合が猛反対しています。
遊覧の乗客はあまり多くはなく、接客要員も多く乗務しており、素人目にも赤字であることは明らかですが、会社側は少しでも知名度を上げて本来の活躍する舞台である日韓航路が再開された時に利用してもらいたい!という思いなのでしょうね。
乗船して利用する乗客にはあまり関係のない事かも知れませんが、こういう複雑な事情もあるようです。
最後までご覧いただきありがとうございました。