日韓航路の新造高速船が国内遊覧に就航!
JR九州高速船がジェットフォイルに代えて2020年から日韓航路(博多~釜山)に就航させる予定だった高速船が感染症の影響で全便運休となり、本来の日韓航路で運航が再開されるまでの間、博多発着で遊覧として運航されています。
韓国に行かなくても珍しい高速船に乗れるチャンスなので九州の観光列車が主目的ではありましたが、ついでに乗船してみました!
遊覧のコースは3種類です。主に週末に運航されています。
①福岡湾遊覧コース
12:15~13:45 1時間30分 スタンダード4400円 ビジネス5900円
②サンセットコース
16:00又は16:30発 2時間 スタンダード5500円 ビジネス7500円
③沖ノ島遊覧コース
14:00~17:20 3時間20分 旅行会社ツアーのみで販売
呑み鉄たこちゃんは最も手軽な福岡湾遊覧コースに乗船しました。
博多港国際ターミナルへ!
QUEEN BEETLE遊覧の発着は国際航路と同じ「博多港国際ターミナル」です。
ターミナルへのアクセスは天神からでも博多駅からでもバスが頻繁に運行されているので便利です。近くで集団接種が行われていたようです。
ターミナルは古い建物なので、一昔前の雰囲気の受付でした。QUEEN BEETLEの模型も展示されていました。
入館時に遊覧に乗船するかを聞かれて検温、受付で代金を支払って乗船券を受け取りました。今回、呑み鉄たこちゃん夫婦はビジネスクラスを選択しました。
スタンダードクラス4400円に1500円追加した5900円でした。1時間半の遊覧船としては高いなぁ・・・という印象ですが、本来国際航路でないと乗れない珍しい船に乗れるなら安いものです。
国際航路でなら出国審査を受けてからの乗船となるので厳格に金網で区別されたエリアを通るはずですが、今回の乗船は国内遊覧なので一旦ターミナルの建物を出てからQUEEN BEETLEへ乗船するように案内を受けました。
乗船開始は出港30分前の11時45分頃でした。
隣にはカメリアラインの釜山行き、「ニューかめりあ」が居て、12時丁度に釜山向け出港していきました。「ニューかめりあ」は旅客を扱わず、貨物のみ運んで営業しているようです。
水戸岡ワールド全開の船内!
QUEEN BEETLEはトリマラン(三胴船)という船型で全長83.5mm、国際総トン数2582トン、航海速力36.5ノットという高速船です。
以前まで運航されていたジェットフォイルは国内でも壱岐対馬や五島、佐渡や伊豆諸島等、離島航路で活躍していますが、船体は小さなもので時々クジラとの衝突事故があり、航海中はシートベルトを着用する必要があり、決して快適な船とはいえませんでした。
QUEEN BEETLEは「高速船から客船に生まれ変わる」をモットーにJR九州の列車をデザインした水戸岡鋭治さんがデザインしているのでとてもお洒落な船内となっています。
1解の乗船口から乗船、スタンダードクラスのエリアです。これでも十分に快適そうな座席が並んでいます。1人用の席もあるので人数に応じて相席が少なくなるように工夫されていると思います。
スタンダードクラスのラウンジとKIOSKです。食事や飲み物が販売されていました。
後方にはロッカールームがあります。ここにかなりの面積を割いていました。実は座席周辺には棚や荷物置き場がないので大きな荷物はここに置くように設計されているようです。
鍵のかかるロッカーもあるので安全であるかと思いますが、「荷物は座席の近くに置いておきたいなぁ・・・」と思うのは呑み鉄たこちゃんだけでしょうか・・・?
船尾側にはスロープがありました。自転車の持ち込み、車椅子の昇降等に利用される想定なようです。普通の階段もありますのでご安心を!
続いて2階はビジネスクラスのエリアです。
ビジネスクラスの座席は2種類です。
一般的なのはタイプB。
プライベートなタイプA。圧迫感があるような気がします。
今回の遊覧は自由席なので好きな席に座ることができました。開放感があるタイプBの方が遊覧には人気なようです。
せっかくならビジネスクラスにも国際線航空機のような1人席があればいいのに・・・隣に他人が居たら出入りがストレスになりそうです。
ビジネスクラスの前方には展望スペースがあり、前方を眺めることができました。
ビジネスクラス専用のKIOSK。販売しているものはスタンダードと同一なようですが、国際航路の時はビールの無料サービスがあるようです。
ソフトドリンクの自動販売機が無料で利用できました!
いつも誰かが群がっていました。
そして素晴らしいのはビジネスクラスエリアへは乗船券に付いているQRコードをかざさないと入口のドアが開かないようになっています。スタンダードクラスからの不正侵入をシャットアウト!
2階後方には免税店がありました。今回の遊覧では韓国のお土産を販売していました。
どれだけニーズがあるか謎の駐輪場?
最上階の3階は展望スペースとデッキになっていました。高速船ですが外に出ることができるのは嬉しいですね。
外部デッキにはオーストラリアの造船所名と製造番号?の表記がありました。
船内マップ(JR九州高速船公式サイト)
博多~釜山間が3時間40分の予定のようで、個室があってもいいのでは?とも思いますが、個室や寝台、完全に横になれる座敷席はなく、類似していた高速船「あかね」や「ナッチャン~」にも設置されていなかったので、座席でないとダメのようなルールがあるのかも知れません。
今回の乗客は多くはなく船内は閑散としていました。船内を散策、撮影しているとあっという間に定刻12時15分、QUEEN BEETLEは博多港を出港しました!
次回へ続く